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特別展『雪舟伝説』へ!

先日、京都国際博物館で行われている、特別展『雪舟伝説』を観にいきました。

副題に「画聖」の誕生とありますが、この画聖には「カリスマ」というフリガナが書かれていました。

「画聖」という言葉がとてもインパクトがあったので、調べてみると、「茶の本」を世界に広めた岡倉天心が表現したとあり、頷けるものがありました。

岡倉天心とは日本を代表する茶人ですが、明治のはじめ、日本には武士道という精神だけではなく、同時に侘び寂びの情緒があることを世界に発信した第一人者です。

さて、雪舟は明の国にわたり、本格的に水墨画を学びます。しかし雪舟の言葉には驚かされます。

『明の画家から何も学ぶものはない。当地の自然そのものが師である』というのですから。

いかに大自然に畏敬の念を持ち、作品に取り掛かったかが伺えます。

それも確かで、雪舟の作品は、作品自体が自然そのもので、まるで画の中に自分が入り込んで風景を眺めているような、そんな感覚になります。これは本当に不思議です。

雪舟の生きた時代は、今から500年以上も遡ります。その時代の作品が現在に残っていることも本当に貴重ですし、雪舟に影響を受けた絵師たちが今日までその技術や想いを紡いできた歴史的な価値を、大いに味わいました。

雪舟伝説展は5月26日まで展示されています。是非一度、みなさんも味わってみてはいかがでしょうか。