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マイナス金利解除で気になる住宅ローン!?

不動産の知識

先日、日銀は金融政策決定会合で、マイナス金利解除の方針を発表しました。

これを受けて家計の影響が一番出るのは住宅ローンです。

住宅ローンは大きく分けて、返済中の金利が一定期間、または完済まで変わらない固定型と、定期的に金利を見直す変動型があるのは御所内の通りですが、特に変動型を借り入れている世帯には注意が必要と言われていますね。

理由は、金利が今後上昇した場合に返済負担が増えて、家計を圧迫するからです。

しかし、個人的にはそんなに慌てて金利を固定金利に見直したり、何かしらの対策を講じなくてはいけないとは思っていません。

いくつか理由があるのですが、その理由の一番は、変動型金利の特徴にあります。

変動型の金利は、各銀行が決める短期プライムレート(優良企業向けの1年未満の貸出金利のこと)に、一定幅を上乗せした「基準金利」から、借りる人の収入や職業などに応じて決まる「優遇幅」を差し引いて決まることが一般的です。

ちなみに、2024年3月時点で、三井住友銀行の変動金利は0.475%となっていますが、計算は以下のように求められます。

【基準金利】
短期プライムレート1.475% + 一定幅1.0% = 2.475%

【優遇幅】
2.475% − 2.0%(優遇幅) = 0.475%

かなりの大きな「優遇幅」が存在していますね!

次に、マイナス金利政策は2016年から始まりましたが、その前の変動金利って、一体どれくらいだったのかを見たいと思います。

遡ること25年、1999年では、短期プライムレートは既に1.375%!それに一定幅をプラスしたのが基準金利ですから、さほど今と変わりはありません。

そこから多少のアップダウンはあるものの、基準金利は2.375%〜2.875%の間に収まっています。

大きく違うのは、「優遇幅」です。

2003年ごろは、どんなに職業内容が安定し、どんなに収入が高くても、優遇幅は0.7%までが一般的でした。

しかし、2008年ごろには1.0%以上の優遇幅が生まれ、ネット銀行なども参入したため、優遇幅競争は激化し、今の2.0%前後までになったのです。

今後、短期プライムレートが上がり、変動金利が上昇しても、ここ10年程で住宅ローンを利用されている人は大きな「優遇幅」が得られいるので、暫くは安心できるでしょう。

また変動金利には、毎月の返済額見直しは原則5年ごとに、そして返済額を引き上げる際には上限25%増までとする「5年・125%ルール」がある銀行がほとんどです。

すぐに大きく返済額が増えることはありませんし、今後熾烈な各銀行による「優遇幅合戦」は続くでしょうから、借り換えていくことも出来ます!

とにかく、あまり色んな情報に振り回されないことが大切ですね!

何か住宅ローンなどのご相談がありましたら、気軽に当店へお問い合わせ下さいね!


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