駅近の賃貸物件に住むメリットやデメリットは?定義もご紹介

不動産の知識

駅近の賃貸物件に住むメリットやデメリットは?定義も解説

賃貸物件を選ぶ際、駅近の物件に住むことを希望する方は多いのではないでしょうか。
人気がある駅近の賃貸物件ですが、実際にはメリットもデメリットも存在しています。
今回は、そもそも駅近とは徒歩何分の距離なのか、駅近の賃貸物件に住むメリットやデメリットについて解説します。

賃貸物件における駅近は徒歩何分のことなのか

賃貸物件における駅近は徒歩何分のことなのか

賃貸物件を探す際、広告などで駅近物件として訴求がおこなわれていることがあります。
しかし、駅近として表示できる距離が徒歩何分なのかについて法律で定められた具体的な定義はありません。
そのため、広告には駅近と書かれていても、住む方によってはそこまで近くないと感じる可能性もあります。

一般的には徒歩5分を指す

駅から徒歩何分の距離を駅近と表現するかは不動産会社によっても異なりますが、一般的には徒歩5分の距離を指します。
徒歩何分なのかを計測する基準になるのは、賃貸物件の建物のエントランスから駅の出入り口までの距離です。
エントランスが複数ある建物では、駅にもっとも近いエントランスを基準にします。
不動産会社によっては徒歩10分までを駅近に含めているケースもあるため、細かい条件も確認しておきましょう。

徒歩1分は80mの距離

駅徒歩何分といった移動時間は、誰かが実際に歩いて計測しているわけではありません。
「不動産の表示に関する公正競争規約」では、80mの距離を徒歩1分と表示するよう定められています。
そのため、駅の出入り口からエントランスまで400mの距離であれば徒歩5分と表示されるのです。
これは、成人女性がハイヒールの靴を履いて歩くスピードでの時間に相当します。
したがって、実際に歩くのが誰なのかによって実際の移動時間は変動するでしょう。

信号などは考慮されていない

賃貸物件の広告に記載されている移動時間は、信号や坂など移動の妨げになるものは考慮されていません。
そのため、徒歩5分と表示されていても実際に歩くと赤信号で足を止められたり、急な坂で歩く速さが落ちたりして実際にその時間で移動できないことがあります。
住むエリアや物件を選ぶ際は、徒歩何分との表示だけを見るのではなく、周りの地図を確認してどのような道になっているか確認すると良いでしょう。
また、内見などの際に実際に駅までを歩いてみて自分で歩いた時間を確認するのもおすすめです。
時間帯によっても移動にかかる時間は異なるため、何度か歩いてみるとよりわかりやすいでしょう。

駅近の賃貸物件に住むメリット

駅近の賃貸物件に住むメリット

駅近の賃貸物件に住むと、駅から遠い物件にはないさまざまなメリットが得られます。

移動の利便性が高い

駅近の賃貸物件に住むメリットは、さまざまなエリアへの移動が楽になることです。
徒歩数分で駅まで移動できるため、家でゆっくりしていられる時間が長くとれます。
駅までの距離が近ければ、雨や雪など天気が悪い日でも移動しやすいです。
電車を使った移動がメインの生活であれば、駅近の賃貸物件のほうが通勤や通学に便利でしょう。
旅行や出張などで遠出する際も、駅までの距離が短いと旅の荷物なども運びやすいです。

商業施設が近い

駅近の賃貸物件に住むメリットは、駅だけでなく商業施設が近いことです。
駅の周りには多くの方が集まるため、買い物に利用できる商業施設も集まる傾向にあります。
そのため、駅に近い賃貸物件に住むと、日常的な買い物が楽になるでしょう。
施設が集まっていると、買い物のために出かける際に、さまざまな用事を済ませられます。
また、通勤や通学のついでに買い物ができるため、帰りがけにその日必要なものを購入できるでしょう。
スーパーマーケットやドラッグストア、コンビニエンスストアやショッピングモールなど、集まる商業施設の種類もさまざまです。
周辺に昔ながらの商店街が残っている駅などもあるため、家からすぐ近くの距離で街歩きを楽しめるのもメリットになります。

人通りが多くて道が明るい

駅近の賃貸物件に住むメリットは、家までの道に人通りが多く夜でも明るいことです。
とくに女性の一人暮らしなどでは、住むエリアの治安の良さが気になる方が多いかもしれません。

駅から近い物件であれば、移動距離が短いうえ人通りが多いため安心して移動できるでしょう。
遅くまで開いている飲食店などもあり、夜でも道が明るい傾向にあるため、仕事などで帰りが遅くなっても歩きやすいです。
しかし、駅近ならどこでも明るいとは限らないので、実際に周辺を歩いてみて街灯の数や間隔などをチェックすると良いでしょう。

友人を招待しやすい

駅近の賃貸物件に住むメリットは、友人などのお客さんを家に招待しやすくなることです。
駅を待ち合わせ場所にすれば、すぐに移動でき、道中で買い物なども済ませられます。
そのため、家に頻繁に友人を呼ぶ方にとってはメリットが大きいです。

駅近の賃貸物件に住むデメリット

駅近の賃貸物件に住むデメリット

駅近の賃貸物件はメリットも多いですが、いくつかのデメリットも存在します。
そのため、デメリットについても把握しておかないと、物件を借りてから後悔することもあるでしょう。
物件を探す際は、メリットとデメリットを両方比較したうえで選ぶのがおすすめです。

騒音が発生しやすい

駅近の賃貸物件に住むデメリットは、騒音が発生しやすいことです。
駅が近い分電車の音が聞こえやすく、夜間の睡眠にも影響が出る可能性があります。
また、繁華街が近いとそこに出入りする方の騒ぐ声などが気になることもあるかもしれません。
そのため、物件選びの段階で音の程度がどれくらいのレベルなのか、防音性能はどうなっているのかをチェックする必要があります。
入居してから防音対策をとることもできますが、防音マットの購入やシートの貼り付けなどでお金が余分にかかるでしょう。

プライバシーが気になる

駅近の賃貸物件に住むデメリットは、プライバシーが気になる可能性があることです。
駅に近いエリアは物件が密集しており、隣近所との距離が近い傾向にあります。
そのため、お互いの生活音が聞こえたり、窓から屋内が見えてしまったりすることもあるものです。
また、駅や線路との位置関係によっては、電車から部屋のなかが丸見えになってしまうこともあります。
人通りが多い道路沿いの物件では、道を歩く方の視線が気になる可能性もあるでしょう。
プライバシーが守られていないと感じることは多大なストレスになるため、部屋の階数やベランダの向き、柵の高さなどを加味して物件を選ぶ必要があります。
とくに、女性の一人暮らしではなるべく家のなかを見られないように工夫が必要です。

家賃が高い

駅近の賃貸物件に住むデメリットは、物件の家賃が高いことです。
駅周辺のエリアは利便性が高い分地価が高く、賃貸物件の建設に高いコストがかかっています。
ゆえに、建設にかかったコストを回収するためにも高い家賃が設定されており、遠方にある物件よりも生活費が高いです。
さらに、駅近の賃貸物件は需要が高いことから、家賃の金額が下がりにくくなっています。
収入に対して家賃が高すぎると生活を圧迫するため、適切な金額の物件を選ぶのが良いでしょう。
なお、駅近の賃貸物件は競争率が高く、空き部屋がすぐに埋まってしまう可能性もあります。
そのような事情もあるため、家賃の金額交渉には応じてもらえない可能性が高いです。

まとめ

駅近には法律上の定義はありませんが、一般的には徒歩5分、すなわち400mほどの距離までが駅近と表現されます。
駅近の賃貸物件は利便性が高く、移動や買い物などの面でメリットが多いです。
その一方で、騒音が発生しやすく建物同士も近いうえ、家賃も高いため注意して物件を選びましょう。


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