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ヒマワリはなぜ東を向いて咲くのか?

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夏を代表する花といえば、「ヒマワリ」ですね。

長い茎の上に、黄色い大きな花を咲かせる堂々とした姿をみると、なんだか元気をもらいます。

そんなヒマワリの花ですが、実はある条件のもとで育つと、不思議な法則が働くのです。それが、今回のタイトルになっていた『みんな東を向いて咲く』という事なのです。

まず、ある法則とは以下の通りです。

①一つの茎に一つだけ花を咲かせる基本的なヒマワリであること。

②家の軒下や日陰になる場所で咲かせるものではなく、何の障害物もない場所であること。

この2点の条件が揃うと、ヒマワリは必ず東に向いて咲くのだそうです。

昨年の夏、兵庫県佐用町にあるヒマワリ畑をみましたが、見事にみんな同じ方向を向いて咲いておりました。(写真参考下さい。)この方向は東だったんですね!

ではなぜ東を向くのでしょうか?実は今も、絶対的な理由がわかっていないそうです。漫画の世界のように、ヒマワリと会話をできれば良いのですが、そういう訳にはいきませんからね。

ここで、ヒマワリの成長と仮説について、タイトルになった『ヒマワリはなぜ東を向くのか〜植物の不思議な生活〜』瀧本 敦著(1986年中公新書)から、抜粋していきたいと思います。

まず、ヒマワリの花は茎の先端に一つつくので、茎が直立したままであれば花は上を向き、茎の先端が東に曲がれば花も東を向くと考えられます。

この茎の傾きがポイントだそうで、若いヒマワリは、朝は東を向き、夕方には西を向くのだそうです。そう、花の名前どおり、太陽の動きを追ってまわる陽回り「ひまわり」と、納得がいきます。

これは、茎の東面と西面の成長が交互に促進されることによっておこる現状のようです。

そうして成長していき、花が開花し始めると茎の成長が衰え、太陽の動きを追う行為が弱まり、完全に開花するころには成長は停止することがわかりました。そうして、東を向いたまま、咲き続けるのです。

ではなぜ、東を向かなければならないのか?東を向く必要性は何であるのか?ここからは仮説となっていますが、著中ではベッグ、ラングという両氏の論文がまとめられています。

「花が上を向いていると日光がまともにあたるため、花の温度が、横を向いているときよりも3〜8度も高くなる。このように温度が高くなることは、受精や結実に大変不都合だという。(中略)東を向いていると朝日があたり、夜露が早く乾燥するので、病原菌のまんえんを防ぐことができる」

また、花が横を向くことは、雨が直接当たることを避け、花の湿度を下げることにも役立っていると記載されていました。

これは一つの仮説ではありますが、生き延びるために、どんな生き物も変化や工夫を繰り返しているのでしょう。

身近なヒマワリが、また好きになりました。
参考になれば幸いです!


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